「漫画」と一致するもの

藤崎竜の漫画で、中国の「神話」である「封神演技」を漫画化したものである。 ストーリーにはかなりオリジナル要素が加えられていて、「藤崎版封神演技」と言えるだろう。 昔、漫画「封神演技」がジャンプに連載中に読んでいたのだが、いつの間にかジャンプを読まなくなり、「封神演技」のラストも知らないままだった。 原作の「封神演技」まで読んだものとしては、この完全版で「藤崎版」のストーリーも確認しておきたかった。

ストーリー自体はネタバレとなるので、ここには書かないことにするが、ちょっと無理にまとめたなあ、という感じである。 知り合いが「藤崎竜は短編の方が得意」と言っていたが、私もなるほどそうだなあと感じた。 もともと原作もキャラクターが多く、強い敵が出てくるとさらに強い味方が現れて解決、と言うパターンなのだが、「藤崎版」も多すぎるキャラクターをいまいち活かせていないように感じる。

18巻で描かれるラストにしても、人間達が本当に軛を脱して生き始めたのか、よくわからない。 原作は仙人達を「神に封じて」中国に神々が生まれた、と言う話なのだが、それを人間達の巣立ちの物語へと昇華させたアイデアは、朱紅い雫にも通ずるところがあり、私好みの話だった。 だが、なんとも消化不良な結末になったのが、何とも悔やまれる。

週刊少年ジャンプで連載中の、原作が大場つぐみ氏、作画が小畑健氏のサスペンス漫画である。 設定こそ顔と名前で人を殺せるノートを使って、犯罪者のいない新世界を作ろうとする主人公と、それを阻止するべく動く探偵の対決、と言う、突拍子もないものだが、主人公たちの推測・推理のやりとりがなかなか鋭く、読んでいて面白い。

7巻あたりで第一部が終わり、8~9巻あたりは中だるみぎみで面白さが薄れていたのだが、10巻あたりから、三つどもえのやりとりが本格化して、読み応えが出てきた。

ジャンプは無理に続けて面白くなくなるパターンがよくある気がするので、8巻あたりは残念に思っていたが、週刊連載を続けながら持ち直したのは凄いと思う。 週刊であれだけのやりとりを続けるのは大変だと思うが、原作者には頑張ってうまくまとめて欲しいと思う。

頭文字D 32巻 - IrodorI One-Poem World

群馬が舞台の車漫画、頭文字(イニシャル)Dの最新巻である。 厚みが薄いので悔しくて買っていなかったが、BOOK OFFになかなか出回らないので購入した。 対セミプロである茨城遠征編が一段落し、32巻は一休みのストーリーが続いている。 主人公・拓海に新しい彼女が出来かけているが、その女の子の設定が、ヘソだしアマチュアゴルファーと言うことで、あからさまに最近の流行に乗っかっている。 どうもネタ切れの感じがしなくもない。

気になった点は、茨城パープルシャドウの城島俊也が拓海を評して、「あの若さにしてあの完成度・・・」と言っているくだりである。 「あの若さにして」という部分を付けることで含みを持たせているのかもしれないが、神様と呼ばれるほどのドライバーである、城島の語る言葉とは思えない。 コースレコードを更新する可能性もある、と発言させてもいるし、拓海の凄さをそうやって表現しようとしているのかもしれないが、読者はこれ以降の拓海の成長を読んでいるし、完成していることは求めていない。 「完成度」についての城島の発言は、蛇足であるような気がしてならない。

Amazon.co.jpで注文していた漫画がようやく届いた。 先週の日曜日に注文していたのだが、発送が30日になってようやくされて、今日届いたわけである。 Spitzのベスト盤と平原綾香の「4つのL」も一緒に注文したので、もしかしたらそちらの方の在庫の問題かもしれない。 漫画の新刊が在庫切れというのも考えにくい。

まあともかく、この2冊のレビューをしてみようと思う。 まずは「彼女のカレラ3」だが、VIRGINプレイボーイCOMICS(集英社)から出ているシリーズもので、麻宮騎亜氏の漫画である。 カレラの名の通り、Porscheの964 カレラRSを父の遺産として受け取った若い女性が主人公の漫画である。 1巻でそのあたりのいきさつが、2巻では従妹の女子高生が968CSを引っさげて登場すると言うストーリーが描かれる。 これだけだと訳がわからないが、実際にもかなり無茶な設定の登場人物ばかりである。 アイドルがLamborghiniコレクターって、いったいどんなアイドルなのか...。 一番まともっぽい設定は、Boxsterをローンで買った漫画家か。 まあ、その辺を全てさっ引いて、時折あらわれるお色気シーン(プレイボーイコミックスなので仕方ない?)を除いた、純粋な車の漫画と考えれば、うんちくもそこそこで楽しめる。

前置きが長くなったが、3巻では主人公がサーキットでの走行会に参加することが目玉だろうか。 走行会がどんな流れになっているのか、漫画の説明は結局よくわからないが、なんとなく雰囲気はわかる。 後は、最後のポルシェピクニックのあたりも、いろんな車体が出てきておもしろい。 後述の「カウンタック」の作者梅澤春人氏も実際にCountachを所有しているそうだが、こういったオーナーたちのイベントについて描いているあたり、麻宮騎亜氏もどうもPorscheを持っていそうな感じである。 売れっ子漫画家はやはり儲かっているのが伺えてうらやましい。

一方の「カウンタック5」は、ヤングジャンプコミックスから出ている、梅澤春人氏の漫画だ。 4巻の後半からやりあっていた、Ferrari 365BBとのバトルが終了した。 この365BBのオーナーは、1巻で360 Modenaを駆っていて、主人公から女性を奪っていった人物だが、今回また登場したことで、作家の梅澤氏のFerrariへのイメージがよくわかる。 Porsche 911のオーナーもピッキング盗にされていたが、梅澤氏にとってはLamborghiniが絶対なのだろう。

「カウンタック」で描かれるバトルの結末は、はっきりと結果が出るわけではなく、いつも、何かしらアクシデントが起きて終わるような気がする。 もしかすると、梅澤氏はバトルよりも、車そのものの楽しみを描きたいのかもしれない。 今回の5巻後半から始まった、Countachの300kmへの挑戦も、車を乗ることを突き詰めていった末のような感じもする。

と言うわけで、この2つの漫画とも、「頭文字D」の様なバトル中心の漫画とは異なるアプローチを取っている。 私のような、車は楽しく乗るのが一番と考えているようなドライバーには、もってこいの漫画なのだ。

997 Turbo - IrodorI One-Poem World

最新のPorsche 911 Turboがジュネーブモーターショーでお披露目されるそうだ。 到底、私に買えるような代物ではないが、Porscheには憧れがあるので、興味がある。

自分の車について紹介したときも書いたが、小さいころから私は車と言うものに興味がなかった。 興味を持ち始めたのは、マイクロソフトのMidtown Madness 2と言うゲームをやり始めてからのことである。 車のゲームと言うとレースゲームばかりを思い浮かべるが、Midtown Madnessシリーズは、サンフランシスコとかロンドンとか、実際の町を再現していて、タイムなど関係なくドライブが楽しめる。 ちょっとした旅行気分で、ずいぶんと遊んだ覚えがある。 今でもやりたいのだが、CDが無くなってしまい、中古市場にもなかなか出回っておらず、思いは果たせていない。

代わりにといっては何だが、私が買った別のゲームがNeed for Speed: Porsche Unleashedだった。 2000円くらいの復刻版パッケージで売っていたのがこれしかなかったと言う、ちょっとどうしようもない理由だが、Porscheと言えば、当時の私でも知っていたので、買ってみた。 このゲームはPorscheしか出てこないゲームで、歴代のマシンを知るには非常に良かった。 逆に言えば、Porscheと他社の車を比べられないのは残念であった。 ゲーム自体もレース中心で、フリードライブなどは出来ない仕様である。 また、Windows XPと相性が悪いのか、しばしば一時的に反応しなくなるなど、はっきり言えばソフトウェアとしての完成度は低いと思う。

だが、しかし、このゲームを通じて、私はPorscheに興味を持った。 中でも、Boxsterを気に入って良く使っていた(もちろん、ゲーム内の話)のだが、後から調べてみると、Boxsterは500万円代から買えるPorscheとして人気を博し、現在のPorscheの好調を牽引してきたようなモデルだったらしい。 500万円(実際は600万円弱)と言うのも今の私にはかなわぬ夢だが、それくらいなら何とかなるんじゃないか、という範囲の夢である。 あと数年したらもしかしたら・・・と言う価格である。

それからである。 私が俄然Porscheに興味を持ったのは。 Porscheが街を走っているのを見るだけで、うれしくなってしまう。 逆に、カウンタックという、ヤングジャンプ掲載中の梅沢春人氏の漫画で、Porsche 911オーナーが911に執着するストーカーみたいな男で、挙句の果てにピッキング犯にされていたのが、自分がオーナーとは程遠い人間の癖に、なんとも悲しい気分になったものだ。

そんなこんなで、私が常用しているMacの壁紙は、しばらく前からPorscheの壁紙を使っている。 今は冬なので、氷?の上を走る911 Turboの壁紙だ。 新モデルが出たら差し替えになるのだろうか。 今から楽しみである。

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